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2021.06.03に公開されたシグマfpのファームウェアVer.3.00でAF精度の追従性・動作安定性が向上、動画撮影でも使えるレベルに改善、さらに新しく追加されたカラーモード「パウダーブルー」「デュオトーン」の中から、パウダーブルーの作例をご紹介。電子ビューファインダー「SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11」に対応するなどfpを愛用する方はもちろん、AF精度やビューファインダーが使えなかったために購入に踏み切れなかったあなたにもファームウェアVer.3.00は嬉しい内容になっているかも!?。
ファームウェアVer.3.00の内容
2021.06.03に公開されたファームウェア3.00のは以下のような内容となっています(シグマHPより)。機能や操作面で扱いやすくなっておりますのでアップデートをお忘れなく。黄色のアンダーラインを引いた項目について案内していきたいと思いますが、その他にも便利機能が追加されていますので要チェックです。
- 新しいカラーモード「パウダーブルー」「デュオトーン」を追加。
- カメラの設定をQRコード画像として保存したり、読み込める「設定の保存/読込」機能。
- 電子ビューファインダー「SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11」に対応。
- SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11使用時にモニター切替レバーが[EVF]のままでも、再生ボタン、MENUボタン、QSボタン等の操作時は、カメラの液晶モニターで画像の再生やメニューの操作が行える「LCDへの自動切替」機能。
- 後ダイヤルの方向ボタンで直接フォーカスフレームを移動できる「ダイレクトフォーカスフレーム移動」機能。
- AELボタン、方向ボタン、トーンコントロールボタン、カラーモードボタン、撮影モードボタンに、露出補正や絞りプレビューなどの任意の機能を割り当てることができる、「カスタムボタン」機能。
- ディスプレイモード設定に、撮影中やカメラを操作していない時に液晶モニターを消灯する「LCDオフモード」を追加。
- 液晶モニターの画面を静止画ファイルとして保存できる「スクリーンショット」機能。
- AF撮影やMF撮影時の拡大表示中でもフォーカスフレームの移動が可能。
- 映像記録のフレームレートに、「24fps」、「48fps」(解像度FHDのみ選択可)を追加。
- ディレクターズビューファインダー機能で選択できるモデルにRED社の「KOMODO 6K」を追加。
- 任意のアスペクト比、もしくは撮像素子上の絶対寸法を入力できる「カスタムフレーム」をフレームガイド機能に追加。
- 「ホワイトバランス」の「色温度設定」の設定値による調整を50Kステップで行えるように仕様変更。
- AFの精度、動作安定性、追従性の向上。
- フリッカー抑制機能の強化。
- JPEG画像の画質の向上。
- ※ SIGMA fp Lに搭載の「ローパスフィルター」、「USB給電」、「像面位相差AF」、「クロップズーム」機能については、カメラのハードウェアに依存する為、ファームウェアをアップデートしても対応致しません。
AF(オートフォーカス)の追従性…動画撮影でも使えるのか?
ここではSIGMA fp Lではなく、SIGMA fpでの検証の内容になります。
動画撮影時のAFについて世界最小最軽量!携帯性抜群のフルサイズミラーレス一眼カメラ「シグマ SIGMA fp」でも紹介しましたが、AFの追従性、安定性が良くなかったということです。迷いまくってピントが合わないことが多々あり動画撮影に使えるレベルにありませんでした。
世界最小最軽量!携帯性抜群のフルサイズミラーレス一眼カメラ「シグマ SIGMA fp」動画撮影はMF(マニュアルフォーカス)撮影が前提とキッパリ言い放ってた次第です。2020.06.25のファームウェア2.00でもAF性能向上はありましたが、体感的に動画撮影での変化を感じることができない印象で、実用性×。しかし、今回は少し良くなってる?? AFが進化か?
どのカメラでも言えることですがAFは完璧ではありませんし撮影の幅を広げる上でも動画撮影ではMF(マニュアルフォーカス)の必要性はあると考えますが、自撮り、ジンバル撮影やポートレート撮影など動いている被写体を撮影する場合では、MFだけでは難易度が高く、AFに頼りたくなる場面も少なくありません。正直、AFに関しては正直諦めモードで今回のファームウェア3.00でも期待はしていませんでしたが、ついにfpでもAF動画撮影ができるレベルになったと感じています。
とは言え、AFの速度、追従性も改善されたと言っても、動画撮影で安心してお任せできるようなレベルまでには程遠い。特にピントを近くから遠くへと遠近差があるケースで迷いが出やすかったり、捕まえるのが遅い気はします。(他社のカメラでもこのようなことは珍しいことではありませんが…)元々がかなり悪かったので、迷いが大幅に減少し安定感も上がり、ポートレート撮影のような場面でも被写体をしっかり捕まえて追従してくれるなどfpでも動画撮影が、なんとか可能なレベルになったといった感じです。
実際の動画撮影で使いますか?と聞かれると、ほぼ使いません。使えるレベルになったといっても、歩留まりが悪く動画撮影ではお話にならない。結局、AFで動画撮影することはほぼ無し。AFで撮影した動画はピンボケ率はまだまだ高く編集時に確認すると、多くの場面でボケてて使えるシーンが少ない。。。しかもここは…ってところに限ってボケとるやん〜。わざわざ時間かけて撮影したのに、時間を返してくれーーーって感じです。ということで動画AFは厳しいです。
ちなみに新しく発売した6100万画素の高画素モデル「SIGMA fpL」は高精度なコントラストAFと、速度に優れた像面位相差AFの2つの方式を採用「ハイブリッドAF」に 対しfpは「コントラストAF」、AF性能に不満はあるものの動画撮影の多い筆者としては、高画素のfpLよりもfpの方が扱いやすい。静止画や動画のRAWデータなどただでさえPCのディスク容量問題を抱えている中で、高画素化したらさらに容量圧迫は避けられません。さらに高画素化は、1つの画素が取り込める光の量が少なくなることで起こる高感度のノイズやダイナミックレンジの低下にも繋がります。高画素とトレードオフの関係であるこの点は、動画撮影にはデメリットな点が多いと感じている。
もちろん高画素をフルに発揮した撮影で高精細な絵は魅力であり、トリミング耐性が高いなどのメリットも多くありますので、用途や各々の方向性で選べるという点では選択肢が増え嬉しいことである。何よりハイブリッドAFを搭載したfpLはAF速度が速く精度が上がっているのかもしれませんが、AFが進化したfpなら、fp Lと甲乙つけ難いカメラであることは間違いないでしょう。
電子ビューファインダー「SIGMA ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11」に対応
fpユーザー待望の電子ビューファインダー「EVF-11」に対応。 日中の撮影ではモニターが見えにくく撮影に影響があります。SIGMA fp 4K「Color Mode Off / Teal & Orange テスト映像」制作で感じたことで紹介していますが、カラーモードOFFでの撮影では余計にモニターが見辛く、ファインダーのないことへの不便さを感じた瞬間でした。
SIGMA fp 4K「Color Mode Off / Teal & Orange テスト映像」制作で感じたことそして特にファインダーの重要性を感じしまうのがポートレート撮影(静止画)。被写体の一瞬の「ここ」っていう表情やシーンを逃したくない。こういう時にはファインダー無しの撮影は少々不便。ちょっとしたデートなどの外出のついでにパシャリとポートレートを撮影するくらいであれば、ファインダーは無くても全く問題ないが、被写体さんの撮影など本気モード!?のポートレート撮影となるとの話は違う。これまではLCDビューファインダー「LCD VIEWFINDER LVF-11」という選択肢しかなかったわっけで、「あんなデカイのつけるくらいならfpなんて買わずに他社のカメラでいいじゃん…」と毒を吐いてしまう筆者であるが、「ELECTRONIC VIEWFINDER EVF-11」なら活用したいと思う方も多いのではないでしょうか。
と言いつつ、ポートレート撮影は一眼レフカメラでの撮影がやはり快適、未だにPENTAX K-5を愛用しているが、鮮やかな色味がポートレート撮影にしっくりくる。一瞬のここっていう瞬間を切り取るには一眼レフが最適、メカシャッター音もテンションが上がる。2021/4/23に発売された「PENTAX K-3 mark Ⅲ」が欲しいが懐事情の問題で未だ購入に至っていないが、いつか手に入れたい。
話が逸れてしまいましたが、電子ビューファインダー「EVF-11」は魅力的な製品ではありますが、小型軽量・携帯性に重きを置いている筆者としては、EVF-11を装着したfpは他社のコンパクトなフルサイズミラーレス一眼よりサイズ感として劣ってしまい、fpを選んだ意味がないのかなとさえ思ってしまう。しかし、プラスに考えれば世界最小最軽量フルサイズミラーレス一眼であることに間違いないわけで普段はこのコンパクトさを生かしたシンプルな装備で愛用し、必要な場面でEVF-11を装着し使用するという使い方であれば、このカメラ1台で携帯性はもちろん活躍の場がより広がったといえます。
待望の「カスタムボタン機能」と「ダイヤル設定の改善」
待望というのは少々大袈裟ですが、結構ストレスに感じていた点で、個人的にはとても待ち望んでいた「カスタムボタン機能」。筆者の場合(いや筆者に限らずかと思いますが…)動画撮影ではマニュアル露出で撮影しています。動画の場合はシャッター速度は固定としたいので、絞りとISO感度を調整し撮影をしたいわけですがfpではダイヤルが2個しないので前面、背面の2つのダイヤルに「絞り」「ISO」と設定したいとなる。しかしISO感度をダイヤルに割り当てることができない仕様となっていました。fpにはQS(クイックセットボタン)というものがあり、撮影時に頻繁に使う項目を登録し配置しておくことで操作性を上げることができます。ここの一番左上にISOを配置することで、ある程度操作のスピードを上げることはできていましたが、ダイヤル操作に比べるといちいち移動する必要があり、QSの呼び出しと、ショット画面に戻すための2アクション手間が増えストレスとなっていました。
「カスタムボタン」機能は、AELボタン、方向ボタン、トーンコントロールボタン、カラーモードボタン、撮影モードボタンに、露出補正や絞りプレビューなどの任意の機能を割り当てることができる。ISOも設定可能です。さらにこれに付随してなのかダイヤル機能(前面ダイヤル、背面ダイヤル)の設定にISOも割り当てることができるようになっています。これまでは出来なかったはずなので、恐らく今回のファームウェア3.00のアップデートから変更になった点だと思います。 「ISO」や「絞り」「シャッタースピード」のいずれかを必要に応じカスタムボタン機能で方向ボタン(< >)へ設定すると操作性が良いのではないかと考えます。筆者は動画撮影の操作性を勘案し「撮影モード:マニュアル露出」時はダイヤル機能で前面ダイヤル「絞り」、背面ダイヤル「ISO」に設定し、さらにカスタムボタンの方向ボタン(< >)に「シャッタースピード」を配置することにした。こなあたりは各自が使いやすいようにカスタマイズ設定すれば良いことですが、これまでQS(クイックセットボタン)で頻繁に呼び出していた設定を「カスタムボタン」に割り当てることでストレスなく撮影ができることでしょう。しかしAF、EVFからカスタムボタン機能までユーザーに配慮したシグマ社の改善は本当に素晴らしい。ありがたいの一言です。
「SHOOT」→「①ダイヤル設定」→「②ダイヤル機能」→「③変更したいダイヤルに合わせ決定ボタンを押す」→「④設定したい項目を選び決定ボタンを押す」
ここではM(マニュアル露出」の後ダイヤルにISO感度を設定しています。
「SHOOT」→「①カスタムボタンの機能」→「②・・・」→「③<」→「④ダイレクトシャッタースピードを選択し決定」 ここでは後ダイヤルの方向ボタンの『 < > 』にシャッタースピードを割り当てています。シャッタースピードとダイレクシャッタースピードがありますがシャッタースピードに設定すると方向ボタンの『 < 』の1つに割り当てられますが操作がワンアクションに増えます。その分、方向ボタンの『 > 』にも機能を割り当てることが可能。一方、ダイレクシャッタースピードにすると『 < > 』の2つ方向ボタンを使用しますが、ダイレクトに操作が可能なので操作性が上がります。ここにもISOや絞りを割り当てることも可能です。
スクリーンショット機能が追加
液晶モニターの画面を静止画ファイルとして保存できる「スクリーンショット」機能も追加。セットアップメニューの画面をキャプチャしてメモ代わりにするなど使い方は色々あると思いますが、使う人は限定され、無くても困る機能ではないものの、筆者のようにブログなどを書くものとしてはありがたい。
使い方は簡単。スクリンショットはキャプチャしたい画面で「|□|(ディスプレイボタン)」を押しながら、背面ダイヤルの中央にあるOKボタンを押すだけ。キャプチャしたタイミングで、一瞬白い画像が表示されます。
新しいカラーモード「パウダーブルー」「デュオトーン」
新しいカラーモードに「パウダーブルー」と「デュオトーン」が追加された。デュオトーンに関しては個人的には活用方法が難しので割愛しますが、「パウダーブルー」はT&O(ティールアンドオレンジ)同様に様々なシーンで試してみいカラーモードです。ちょうど梅雨の紫陽花が見頃の時期で、植物のグリーンや紫陽花のようなブルー系のカラーが際立つシーンで相性が良さそうなカラーモードと考え、撮影しましたのでご覧ください。
「パウダーブルー」の作例
- Camera : SIGMA fp
- Lens : Sigma 24mm F3.5 DG DN Contemporary
- 写真(画像)は無加工の撮って出し
最近はRAW現像を前提に撮影していましたが、fpのバイエーション豊富なカラーモードと、どことなくフィルムチックな描写は撮って出しでも味のある画になります。
夕暮れ前の空や庭の紫陽花を撮影。
パウダーブルーの淡いくクールな印象の作例は多く見かけますので、少々アンダー気味で、あえてパウダーブルーを主張させず深い緑や空をより強調させるイメージで撮影しています。