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火加減要らずでかまど炊きのようなふっくら美味しいごはんが炊ける人気の伊賀焼窯元 長谷園の土鍋「かまどさん」。ひとり暮らしで二合炊きを購入し一年使ってみて感じたこと…炊飯器との違い、メリット、デメリット、手入れ、手間など使い勝手について、正直にお伝えします。
結論から言いますとお米本来のおいしさを引き出してくれる炊飯用土鍋です。
何気ないごく日常の食事もちょっぴり贅沢な気分で楽しめ、これまで脇役的な存在だった素朴なごはんが、むしろ主役に感じてしまうほど考え方が変わりました。
その理由について、これからお伝えします。とはいえ誰にでもオススメできるほど決してお手軽なものではありません。購入をご検討中のあなたへ、どんな方に向いているのか?想像できるような視点で紹介しています。
長谷園のかまどさんについて
「長谷園のかまどさん」は三重県伊賀市で作られている伊賀焼の土鍋です。長谷園(ながたにえん)は天保3年(1892年)に築窯し、伊賀焼の伝統と技術を継承する窯元です。
伊賀の陶土は中に炭化した植物を多く含んでいるため、熱成すると多孔性の素地になります。
そのため土鍋本体がしっかりと熱を蓄えて食材の芯までじっくりと火を通し旨みを逃さず美味しい料理に仕上げます。素地は遠赤外線効果も発揮し、煮る・焼く・蒸す・焙るなどの調理器具として昔からプロの料理人にも愛用されています。
なお、IHでは使用できませんのでご注意ください。
美味しさのヒミツ
- 遠赤外線効果の高い釉薬(ゆうやく)を使用しているのでお米の芯まで熱が通り、ふっくらとしたごはんが炊き上がる。
- 直火部分は肉厚成形の仕上げにより、熱を蓄えてから穏やかに伝える。保温性にも優れている。
- 二重ふたなので、圧力釜の機能を果たし、吹きこぼれも防ぐ。
- 炊き上げ時間を1分前後延ばすと、香ばしいおこげができる。
- 伊賀で産出する粗土を使用するため、木のおひつと同じように呼吸をし、ごはんがべとつきません。
- 炊き込みごはん・玄米も美味しく炊ける。
「かまどさん」はこうして生まれた…より一部抜粋
呼吸する土と呼ばれる伊賀の粗土の鍋は火にかけるとゆっくりじっくり熱くなった後、勢いよく沸き立ち、一度蓄熱すると火からおろしてもなかなか冷めない。そのため昔からプロの料理人には「炊飯に最適」と定評があった…。そこで「火加減なし」で「吹きこぼれない」「手間いらず」で「美味しいごはんが炊ける」土鍋を試行錯誤し3年半かけて完成させた。多孔質で肉厚の本体は、火加減なしで「はじめチョロチョロ、中パッパ」を勝手にやってくれ、火からおろした後もも沸騰の状態を続け、穏やかに蒸らしに入ります。それが薪の竈にできる熾(おき:残り火)と同じ働きをし、さらに伊賀の粗土からの赤外線効果でふっくらツヤツヤのにごはんが炊き上がるのです。また、重さのある中ふたと外ふたの相乗効果により、中の米に圧力をかけ、吹きこぼれも防ぎます。中ふたには甘みのある美味しいおねばを外に逃さない工夫も施しました。重さはあるけれど「かまどさん」の形状には全て理由があり、手間要らずで美味しいごはんを炊くことにつながっているのです。
伊賀焼窯元長谷園
かまどさんの購入について
購入のきっかけは、友人宅の飲み会に招かれた際、翌朝頂いた朝ごはんに「長谷園のかまどさん」で炊いたごはんが出てきたのですが、それがとても美味しくて…。
実は以前から「炊飯用の土鍋」が欲しいと思っており、特に「長谷園のかまどさん」は気になっていた商品でした。
この流れは買うしかないでしょ!ということで、帰宅後、即ネット通販で購入することに。
何合炊きにするか?
購入する段階で少々悩んだのが何合炊きにするか?でした。土鍋は大きくて重い印象があったのでサイズ選びは悩ましい。おそらく悩む方も多いのではないでしょうか? でも、ここはしっかり悩んでください。
少々大袈裟ですが、せっかく購入した「かまどさん」が活躍するか、押し入れ行きになるか?にも影響することなので…。
ちなみに友人宅のものは3合炊きでした。
いざと言う時のためにできれば3合炊きにしたいと考えており、友人宅で見せてもらった時もこのくらいのサイズ感なら大丈夫かなとは思いましたが、とはいえ土鍋なので重さもあり、毎日のように土鍋で準備したり、洗ったりすることを考えると面倒に感じ使わなくなるではないかという不安がよぎる。
一合炊きもありますが流石に少な過ぎる気もします。
それに少ないお米の量で炊くよりも多少は量があった方が美味しく炊けるのではないかと言う安易な発想と、毎回炊くのも面倒なので二合炊いて1、2食分は冷蔵庫にストックしておきたいということもあり、二合炊きを選択。
各サイズは以下に記載しておきましたので検討の際は参考にご覧ください。
一人〜二人暮らしまでなら二合炊きは選択肢としてありですが、それ以上であれば三合炊きは少なくとも必要だと考えます。食事量など個人差がありますので、使い方に応じご検討ください。
サイズ | 直径(φ) × 高さ(h) | 容量 | 重さ |
---|---|---|---|
五合炊き | φ26cm × h21.5cm | 2.5ℓ | 5kg |
三合炊き | φ24cm × h18cm | 1.5ℓ | 4kg |
二合炊き | φ21cm × h16cm | 1.0ℓ | 3kg |
一合炊き | φ18.5cm × h14cm | 0.6ℓ | 2kg |
3)使用の注意点と1年間使った正直な感想
ご紹介のように筆者は二合炊きを購入したわけですが、実際に見ると大き過ぎず重すぎず程よいサイズ感でこのくらいが使い勝手も良いです。
普段はご飯茶碗一杯あれば十分な筆者(少食?〜平均くらい)のひとり暮らし用なら、二合炊いて、まず炊き立てを1食頂き、残り(約2食分)をタッパに詰め冷蔵庫ストックすることができるので、最低限のストックは出来るので問題はありませんが、欲を言えば、炊いたごはんを多めに冷凍ストックできると便利なので、3合炊きでも良かったかな?という後悔も少しあります。
ちなみに二人暮らしであれば、ストックもしたい場合には三合炊きが欲しいところです。
ストックが不要な場合には二合炊きも選択肢に入りそうです。
それではこの「かまどさんの二合炊き」を一年使って感じたことをご紹介します。
使用前にやること…「目止め」
土鍋の使い始めは「目止め」が必要です。伊賀土鍋は蓄熱性が高くなる粗土を使用しているため、細かい気孔があり埋める必要があります。
これを「目止め」というようです。目止めはお粥炊きをすることでお米のでんぷん質が土鍋の気孔を埋め水漏れを防ぎます。目止めの為のお粥炊きの手順も丁寧に説明されていますので初めて使用する際は必ず行ってください。
なお、目止めは、毎回やるものではなく基本的に購入後、初めて使用する前の1回だけで大丈夫です。
ただし、土鍋の目詰まりやにおいが気になる場合には、取扱書のお手入れ方法に記載の対処方法があり、これを行った場合には、再度「目止め」を行う必要があります。
初めてのごはん炊きで失敗
「長谷園のかまどさん」には、ごはんの炊き方や分量などの目安がわかる炊飯目安早見表、取扱に関することなど記載された冊子(以降は取扱書と言わせていただきます)が付いてきます。
結構細かく書かれていますので、これに従い炊けば美味しいごはんを頂けるということで、まずは一合炊いてみることに。炊き上がったごはんは、ややおこげが多めで、見た目も想像していたよりも艶っぽさもない。
試食すると食感も硬めでわざわざ土鍋で炊くメリットを感じないほど、イマイチ。
むしろこれまで使っていた電気炊飯器の方が美味しいくらい。
こんなものなの?ってガッカリな結果。
友人宅ではあんなに美味しかったのに、なぜだろうと取扱書のごはんの炊き方や分量を見直してみると、水の量、火加減などが微妙に間違っていたようです。
(私のミスでした) 翌日、再チャレンジし正しい分量、炊き方で試してみると、前日の失敗が嘘のように美味しく炊きあがりました。
前日のものとは全く別物のごはんです。
前日はミスがあったとはいえ、筆者としては大きなミスや間違いではなかったという感覚だったので、正直この程度の差で、ここまで炊きあがりに差が出るのが驚きでした。
分量や炊き方が繊細で大変かもしれない…と不安もよぎる。なお口コミでも、炊きあがりに関して「期待はずれだった…」というようなコメントもあるかもしれませんが、それも嘘ではないと思います。
結局のところ炊き方次第…パフォーマンスとして高いものを持っているということは間違いないと感じています。
慣れるまでは推奨の炊き方に忠実に!
とにかく最初のうちは取扱書の炊き方、分量に忠実に炊くことを心がけたことで、その後は失敗もなく美味しくごはん炊けています。
なお、取扱書にも明記れているように水加減、炊き上げ時間はあくまでも目安でありお好みで調節してくださいとのこと。お米の種類、新米・古米、季節による水の温度差によって炊き上がりに若干の差が出る場合がありますので慣れてきたら微調整するとよい良いでしょう。
筆者も今では、お米や温度差などで炊きあがりに微妙な違いでてくることも自然と分かってきたので、炊きあがりに変化を感じたら、次回から水加減や炊き上げ時間を少しだけ変えるなど好みのごはんが炊けるように調整しています。
最初の一口は「ごはん」だけで甘み食感を味わう
ところで、あなたはごはんとおかずは同時に食べる口中調味(こうちゅうちょうみ)派ですか?
それとも別々で食べる派?
少し前に話題となった話ですが、口中調味を口内丼なんて呼び方をされマナーが悪いという方もおり賛否両論ありました。
「口内丼」という表現が悪い印象を与えているようにも感じますが正しくは「口中調味」です。
少数派ですが日本では一定数は口中調味を汚いと感じる方もいるので配慮はしたいところですが、日本人独特の食文化でマナーしとして存在します。
ただし、これは日本独特の食文化なので海外ではこの食べ方を汚いと感じたりマナーとして受け入れられないということあるようですので注意したい。
少し話が逸れましたが、口中調味で食事をされる方は、ごはんだけ噛みしめるように味わうということが意外と少ないのではないかと考えます。
土鍋で上手に炊けたときのごはんは、より美味しく感じられると思います。
最初の一口だけでもいいので、ぜひ「ごはん」だけ食べ、ごはんの甘み食感を楽しんで頂きたい。
おかずと食べてももちろん美味しいですが、土鍋で炊きたてたばかりのごはんは格別です。
まずは、ごはんそのものの旨味を味わってみるのもいいものです。
そうすることで、炊きあがりの変化にも気付きやすくなり、水加減や炊き上げ時間の調整にも役に立ちます。
かまどさんレシピで楽しむ
かまどさんは、ごはんを炊く以外にも土鍋料理をお楽しみいただけます。
炊き込みごはん、玄米、お粥、煮込み料理も作れます。
取扱書には鯛めし、赤飯、枝豆ごはん、タコ飯、たけのこごはん、鶏とごぼうの炊き込みごはん、栗ごはん、さつまいもごはん、大根のレシピやお粥の炊き方まで紹介されていますので参考にし挑戦してみてはいかがでしょうか。
デメリット1:手が掛かる
まずはこちらをご覧ください
ごはんの炊き方(各所要時間)
①研ぐ・浸水する:分量を米をを研いで5分ほど水切り、分量の水とともに「かまどさん」に入れ20分浸水。
②ふたをセットする
③炊く(白米の場合):ガスの中火〜中強火で炊く。2合で10〜12分、3合で11〜14分。火加減、炊く時間は取扱書の炊飯目安早見表に明記されています。
④蒸らす:日を止めて、そのまま20分蒸らす。
この「ごはんの炊き方(各所要時間)」をご覧いただければわかりますように、単純計算すると待っている時間だけでも55〜59分、作業も含めれば、準備から炊き上げまでに、おおよそ1時間は必要ということになります。
時間的には電気炊飯器と同じような待ち時間となりますが、電気炊飯器はお米を研いで炊飯器にお米と水を入れタイマーで時間設定していれば勝手にセットした時間に出来上がります。
極端な話、準備はいつでもできるわけです。しかし、「かまどさん」ではセットしたらOK!というわけにはいきません。
大した作業ではないのですが、各工程で人の手が必要なので結局のところ、5分,10分,20分のような微妙な待ち時間のなか、買い物などで外出するには中途半端な待ち時間だし、他のことをやるにしてもほったらかしにできず近くで炊飯の番をしなければならないわけです。
前もって電気炊飯器のように準備ができないため、仕事が遅くなった際は、ごはんを準備して炊き上げるまで1時間は掛かるので、夕食の時間もその分遅くなりがちです。
この手が掛かるという点が一番のデメリットといえるかもしれません。
デメリット2:目詰まりに注意しなければならない
土鍋は中身を長時間そのままにしたり、水に浸けっぱなしにして乾燥が不十分になると目詰まりをすることがあるので注意が必要です。
例えば、ごはんを炊く準備では「お米を研いから土鍋で20分浸水後に炊く」わけですが、用事や買い物など何らかの理由で、30分以上放置しなければならない場合は目詰まり防止のためにボウルなどを使うように推奨されています。余計な洗い物や手間が増えます。
また使用後も同様なので少々気を使うという点はデメリットです。
デメリット3:洗うのが少々手間である
土鍋は重さがあり、電気炊飯器の釜に比べご飯粒も付きやすいので洗いにくいです。土鍋などで割れないように注意しながら洗うのも気を使います。
洗う際はネットスポンジくを使っていますが、土鍋を洗うようになってからは、すぐにボロボロになるので安いものに変えて1週間くらいで交換するようにしています。
目詰まりのことも考え、洗うタイミングにも気を使います。
なお、炊飯ジャーのフッ素加工された窯に比べ、ごはんがくっつきやすいため、ごはんを混ぜたり、よそったり、洗いの工程でも地味にストレスになるため、しゃもじにもこだわりたい。
筆者が愛用しているしゃもじは、無印良品の「ご飯がつきにくい しゃもじ」。
ヘラの端っこまでエンボス加工がされ、ごはんが付きにくい。
程よい湾曲と、スリムながら大きさもあるヘラのロングタイプ、握りやすいグリップ。
しゃもじを変えるだけでも、窯にご飯粒が付きが大幅に減少しますのでお試しあれ。
デメリット4:乾燥に時間がかかる
土鍋は乾燥が不十分だと目詰まりやカビの原因になるため注意が必要です。
洗ったら「水を含みやすい底面を上にして風通しの良いところで十分乾かす」と説明があるように、パッと見は、乾いているようにみえるのですが、1日程度乾かしたものをテーブルの上にしばらく置いておくと、テーブルに湿気が溜まっていたりするくらいなので、我が家では常に逆さまで通気の良い場所に置くようにしています。
保管方法、場所などにも気を使う点もデメリットかもしれません。
ただ、この点は工夫次第でもっと良い方法はありそうな気もします。
デメリットを読んで、もう少し他の鍋も検討したいという方には、こちらの記事もオススメです。
おいしいごはんが炊けるル・クルーゼ ココットエブリィ5合用 レビュー / Le Creuset COCOTTE EVERY 炊飯鍋を徹底比較「長谷園のかまどさん vs ルクルーゼ ココットエブリィ」メリット・デメリット4)手間ひまとお米本来のおいしさを楽しむ
炊飯用土鍋でのごはん炊きは、「火加減なし」で「吹きこぼれない」「手間いらず」で「美味しいごはんが炊ける」機能性を備えた有り難い土鍋てはありますが、正直なところ、電気炊飯器の便利さ手軽さから比べると、手間暇は掛かるアイテムであることは否定できません。
仕事や家事で忙しい主婦(主夫)など毎日忙しく過ごしている方にとって決して扱いやすい炊飯器とはいえませんが、「時間に余裕がある休日だけでも美味しいいご飯を楽しみたい」というような考えで、ごはんを炊くまでの工程さえも楽しみつつちょっぴり贅沢な時間を過ごすアイテムとして購入するのもいいのではないでしょうか。
筆者は、購入してから約1年間、「長谷園のかまど」のみでごはん炊きをしてきましたが、面倒に感じることも多々あるものの、ごはんを炊く楽しさ、お米本来の美味しさ、奥深さ、美味しいごはんを頂けるありがたみを より実感できるようになったことは間違いありません。
フレンチやイタリアン、ベーカリーなどの料理もいいですが、シンプルなごはんだからこその美味しさ、奥深さに触れてみるのも、なかなか興味深く楽しいものです。
今では、「かまどさん土鍋で炊いたおいしいご飯と出汁、味噌にごだわったシンプルな味噌汁、そしてお漬物」これが贅沢な朝食となっています。
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