三脚 Velbon UT-3ARレビュー。Manfrotto Element と比較した「軽さと速さ」の結論。

Velbon 小型、軽量トラベル三脚 ULTREK UT-3AR

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結局、使わなければ意味がない」という気づき

三脚選びって、本当に難しいですよね。 安定性を求めれば重くなり、軽さを求めれば安定感に不安が出る。私もこれまで、自立一脚やミニ三脚など色々と試しては「何か違う」と頭を悩ませてきました。

結局、どんなに高性能な三脚でも、大きくて重ければ「今日は持っていくのをやめよう」と、家に置いていってしまう。それでは本末転倒です。

私が辿り着いた答えはシンプルでした。

「撮影のフットワークを軽くしてくれること」。

この記事では、私がなぜ Velbon UT-3AR を選び、4年以上使い続けているのか。そのマインドと、実際に使って分かった「向き・不向き」を正直に共有します。同じように「機動力」を重視する方の参考になれば幸いです。

私が「軽さと速さ:ULTREK UT-3AR」に振り切った理由

コンパクトに折りたためるトラベル三脚「Velbon ULTREK UT-3AR」

三脚を選ぶ際、私は自分に一つ問いを立てました。

「自分はどんな時に三脚を使いたいのか?」と。

私の答えは、旅先や屋外ロケで、バッグからサッと取り出して、すぐさま撮影を開始すること。

そんな私の要望に、驚くほど高い次元で応えてくれたのがこの「Velbon UT-3AR」でした。

想像以上の「軽さ」と「コンパクトさ」

特筆すべきは、その圧倒的なスペックです。

  • 重さ: わずか 786g
  • 収納サイズ(縮長): たったの 295mm(30cm定規より短い!)
    バッグの隙間にスッと収まるサイズ感。この「収まりの良さ」が、持ち出す頻度を劇的に上げてくれました。

1kgを余裕で切る軽さと、バッグの隅にスッと収まってしまうこのサイズ感は、まさに「神」スペックといっても過言ではありません。

同じくトラベル三脚として人気が高い「Manfrotto Element」と比較してみると、その差はより明確になります。

トラベル三脚としてのライバル:ULTREK UT-3AR vs Manfrotto Elementを比較

全高: 1355mm / 最低高: 446mm. トラベル三脚「Velbon ULTREK UT-3AR」

用途が非常に近いこの2機種ですが、スペックを並べるとVelbonがどれほど「削ぎ落とし」に徹しているかが分かります。

項目Velbon UT-3ARManfrotto Element差分
重量786g1150g-364g
収納サイズ295mm320mm-25mm
設置速度爆速(ウルトラロック)普通(ツイスト式)圧倒的

Velbon ULTREK UT-3ARの主な仕様

  • 全高: 1355mm / 最低高: 446mm /
  • 重さ: 786g / 縮長: 295mm
  • 推奨積載質量: 1.5kg (脚最大荷重 6.0kg)
  • 脚径: 21mm / 段数: 5段 (脚ロック方式-ウルトラロック式)
  • 雲台: 自由雲台付き(取り外し不可) / アルカスイス互換
  • 素材: アルミ

Manfrotto 三脚 Elementの主な仕様

  • 全高: 1430mm / 最低高: 360mm /
  • 重さ: 1150g / 縮長: 320mm
  • 耐荷重4.0kg
  • 脚径: 22mm / 段数: 5段 (脚ロック方式-ツイストロック式)
  • 雲台: 自由雲台付き(取り外し可) / アルカスイス互換
  • 素材: アルミ

Elementは重さ約1150g、収納サイズが320mm。数字で見るとわずかな差に感じるかもしれませんが、1日中歩き回るロケや、限られたパッキングスペースの中では、「約364g軽い」「2.5cm短い」というアドバンテージが、持ち出しやすさに劇的な違いを生んでくれます。

「Manfrotto Element」も素晴らしい選択肢ですが、私はより「身軽さ」に特化したVelbonの方が、自分の撮影スタイルには合っていると感じました。

小さいけれど、機能は犠牲にしない

これだけコンパクトでありながら、三脚としての性能も侮れません。

  • 全高: 1355mm(目線の高さまでしっかり届く)
  • 推奨積載: 1.5kg(脚の最大荷重は6.0kg)

このサイズ感からすれば、十分すぎるスペックです。SIGMA fpのようなミラーレス機にコンパクトなレンズを組み合わせる私のスタイルには、これ以上ないほど「ちょうどいい」選択でした。

爆速の設置「ウルトラロック」の「光と影」。4年使って分かった本当の使い心地

ウルトラロック式 トラベル三脚「Velbon ULTREK UT-3AR」

UT-3ARの真骨頂は、ベルボン独自の「ウルトラロック」です。

Velbon UT-3ARの最大の武器であり、同時に好みが分かれるのが独自の脚ロック方式「ウルトラロック」です。ここについては、包み隠さず正直な感想をお伝えします。

爆速の設置ができる仕組み

この方式は、脚の先端(足先)を握ってひねるだけで、全5段を一気に固定・解除できるというもの。

  • 約5mm回すと、ロックが1段解除。
  • さらに5mm……と、合計4回分(約2cm弱)回せば、すべてのロックが外れる仕組みです。

全部の脚をガバッと伸ばしてサッと立てる。この「一連のアクション」の速さは、他のレバー式やナット式では絶対に真似できない快感があります。ウルトラロックの機動力、一度味わうと他のロック方式には戻れません。

迷いが生じる「不規則な解除」

エレベータースライド トラベル三脚「Velbon ULTREK UT-3AR」

一方で、デメリットもあります。それは「特定の段だけを伸ばすのが難しい」という点。 「上から3段目だけ出したい」と思っても、ロックが解除される順番が1,2,3,4……と決まっていないんです。

脚によって解除される順番にクセがあったり、不規則だったりします。各段の長さが微妙に違うこともあり、狙った高さに一発で合わせるには、正直なところ「慣れ」と「コツ」が必要です。

私なりの「使いこなし」のコツ

とはいえ、解決策がないわけではありません。私は以下の方法でストレスなく調整しています。

  1. ウレタングリップを活用: 2段目にある調整用グリップを握れば、任意の段で伸縮調整が可能です。
  2. エレベーターで最後の微調整: 脚で大まかに決めた後、細かい高さはセンターポールのスライドで調整します。

ネットの噂「傾斜地で使いにくい」は本当か?

私が購入前に気になっていた口コミに、「傾斜地で三本の脚の高さ調整するのが難しい」というものがありました。

実際に何度も試してみましたが……結論から言うと、全く問題ありませんでした。 「微調整がやりづらい」なんて誰が言ったんだ? と思うくらい、意外とすんなり出来てしまいます(笑)。慣れもあるかもしれませんが…たまたまではなく、何度やっても同じ。もしこの噂を信じて購入を迷っているなら、そこは気にしなくて大丈夫ですよ。

「カチッ」とした操作感を求めるなら

もし、あなたが「一箇所ずつ確実にロックを確認しながら高さを合わせたい」というタイプなら、このウルトラロックはストレスに感じるかもしれません。

その場合は、無理にVelbonを選ばず、ツイストロック(ナットロック)を採用しているライバルの Manfrotto Element を選ぶのが幸せになれるはずです。

正直に伝えたい、デメリットと「不向きな人」

この三脚は「最高」ですが、「万能」ではありません。

使っていて気付いた弱点もしっかりお伝えします。

  • 雲台の交換ができない: より高機能な雲台に付け替えたい人には向きません。コンパクトさを追求した結果の仕様ですが、ここはトレードオフです。
  • 微調整には「慣れ」が必要: ウルトラロックは全段展開は速いですが、「特定の段だけを数センチ伸ばす」といった細かい調整は、慣れるまで少しコツがいります。
  • 耐荷重の限界: 推奨積載は1.5kg。SIGMA fpにコンパクトなレンズの組み合わせなら完璧ですが、重量のあるカメラ+大口径のズームレンズなどを載せる本格的な撮影には、安定感が足りません。

「どんな環境でも微動だにしない安定感」を求めるなら、間違いなくもっと重くて堅牢な三脚を選ぶべきです。

4年使って分かった、この三脚が「正解」になる人

設置 トラベル三脚「Velbon ULTREK UT-3AR」

では、どんな人ならこの三脚を愛せるのか。

それは、「三脚を立てるまでの心理的ハードルを、極限まで下げたい人」です。

多少の揺れや微調整のしにくさがあったとしても、それを上回る「持ち運びやすさ」と「設営の速さ」がある。

「あ、ここ三脚立てて撮りたいな」と思った瞬間に、バッグからサッと出して、一瞬でセッティングが終わる。

その軽快さこそが、この三脚の持つ世界観です。